Column

2021-08-03 08:10:00

階段と人生100年時代

階段と人生100年時代

いつの時からか年老いた親が2階へ上がらなくなりました。
理由は「階段が辛い。。。」とのことでした。
しばらくは納戸として活躍していた2階も
ついには行くことのない場所になり、
人生100年時代と言われる今、
「2階建の平屋生活」はちょっと長くなりそうです。

私が平屋の建築に力を入れはじめた元々のきっかけは
お客様から平屋をリクエストされたことだったのですが、
自分の親が「2階建ての平屋生活」をしているのに気づいて、
家を建てるプロとして、
人生100年時代のライフスタイルにあった家は?
を真剣に考えるようになりました。
子供と一緒に暮らす時代。
子どもが巣立った後も元気な現役時代。
だんだんと身体が動きにくくなる老後の時代。
家の構造は丈夫になっているので長持ちするのですが、
ライフスタイルに合っていないと
結局は住みづらい家になってしまいます。
かといって建替えはすごくお金のかかることですから
リフォームやメンテナンスはしていくとしても、
大きなお金の必要になる建替えはなるべく避けたいもの。
ライフスタイルって書きましたけど、
私の親の発言どおり、問題の核心は「階段」なのです。
階段の上り下りが辛くなる時代は必ず来ますから、
階段のない平屋は住みやすい家なのだろう。
シンプルにそう思いました。